外来従業員の本市城鎮職工基本養老保険加入に関する若干問題の通知について

 

 

1.何故、外来就業員を上海市城鎮職工基本養老保険の加入対象に含めるのですか?


現在、上海市城鎮基本養老保険は上海市の全企業、機関、事業単位の城鎮戸籍従業員と「人材引進」類《居住証》を有する外省戸籍の従業員に普及しています。

 

しかし、外来就業員中、「人材引進」類《居住証》を有する従業員だけが城鎮基本養老保険に加入することができ、企業等に勤務するその他の外省市就業員は、これまで上海市の城鎮基本養老保険に加入することができませんでした。

 

このため、近年では企業や外来就業員から、外省市戸籍の各種人材への城鎮基本養老保険の開放を求める声が高まっていました。上海市の企業が各種の人材を引きつけ、外来従業員も公平に保険に加入する権利を保障し、城鎮基本養老保険制度の継続的発展を促進するため、上海市は城鎮基本養老保険加入政策を調整し、《外来就業員の上海市城鎮職工基本養老保険加入に関する若干の通知》(滬人社養発[2009]22号、以下《通知》と略称。)を発表しました。

 

2.どんな企業の外来従業員が上海市の城鎮基本養老保険に加入できますか?


上海市の城鎮基本養老保険の加入対象となっている企業(既に規定に基づき上海市の城鎮基本養老保険に加入している企業及び新たに設立された企業)であれば、いずれの外来従業員でも《通知》に基づき城鎮基本養老保険に加入することができます。但し、規定により小城鎮社会保険、農村社会養老保険への加入が定められている企業は除外されます。

3.外来従業員が上海市の城鎮基本養老保険に加入するための条件は?


外省市城鎮戸籍の従業員で上海市の城鎮基本養老保険の加入対象となっている企業と労働関係を締結する年齢45歳以下の従業員は上海市の城鎮基本養老保険に加入しなければなりません。


外省市非城鎮戸籍の就業人員で上海市の城鎮基本養老保険の加入対象となっている企業と労働関係を締結する年齢45歳以下で技術職称或いは技師、高級技師証書を有する従業員、または企業が必要とするその他の専門技術人員等が企業と協議一致を経た場合にも、上海市城鎮基本養老保険に加入することができます。


例として、上海市の病院が雇用する外省市戸籍の看護士が、《通知》が規定する条件に合致する場合は、外省市城鎮戸籍の看護士として、上海市の城鎮基本養老保険に加入しなければなりません。条件に合致する外省市非城鎮戸籍の看護士が雇用者と協議一致を経た場合には、上海市の城鎮基本養老保険に加入することができます。
現行の規定では、上海市の自由職業従事者の保険加入対象は上海市戸籍者に限られており、上海市で自由職業に従事する外来従業員は、暫時、上海市の城鎮基本養老保険の加入対象とはなりません。

4.外来従業員の戸籍はどのように確認しますか?


外来従業員が上海市の城鎮基本養老保険に加入する場合、雇用者に対して個人の戸籍情報を真実の通り申告しなければなりません。雇用者は全ての外来従業員の戸籍情報に対し確認を行ってから、規定に基づき保険加入手続きを行わなければなりません。

5.《通知》の発表後、雇用者が新たに雇用する外来従業員はどのように保険に加入しますか?


《通知》の発表前は、上海市で就業する外来従業員の大部分が従来の規定に基づき綜合保険に加入していたことを考慮し、保険加入政策のスムーズな切り替えを確保するため、雇用者の新たな雇用と既に綜合保険に加入している外来従業員は次の要求に基づき上海市の城鎮基本養老保険に加入することができます。


①《通知》発表後に雇用者が新たに雇用した外来従業員は、《通知》の規定に基づき保険に加入しなければなりません。つまり、城鎮戸籍者は、今後、綜合保険には加入せず、城鎮基本養老保険への加入に切り替えるということです。


②既に綜合保険に加入している城鎮戸籍の外来従業員が契約満了後に契約を更新する場合、《通知》の規定に基づき城鎮基本養老保険に加入しなければなりません。


③既に綜合保険に加入している城鎮戸籍の外来従業員が、契約期間中において、雇用者と協議一致した場合、城鎮基本養老保険に加入することができます。

6.なぜ年齢制限が45歳以下になっているのですか?


国家と上海市の規定では、保険加入者の退職年齢が男性満60歳、女性満50歳で、累計支払期間は満15年となっています。養老保険の省を跨いだ移転手続きについては、現行の国家規定では定められていないため、外来従業員の保険加入に年齢制限を設定しなければ、現行規定では外来従業員の保険加入後の養老待遇が確定できません。保険加入者の養老保険の権益を保障するため、上海市では暫定的に外来従業員の城鎮基本養老保険加入に年齢制限を設定しました。


尚、《通知》に基づき上海市の城鎮職工基本養老保険に加入し、個人口座を開設した人員の年齢が45歳を超える場合、継続して上海市の保険に加入することができます。

7.外来従業員は、養老保険以外にも、その他の保険に加入する必要がありますか?

また、保険加入費用の基数と比率はどのようになっていますか?


外来従業員の平等と保険加入権益を確保するため、《通知》の規定に基づき外来従業員が上海市の城鎮基本養老保険に加入する場合、同時に上海市の城鎮職工基本医療保険、労働災害保険、生育保険、失業保険にも加入しなければなりません。保険加入費用の基数は前年度の従業員本人の月平均給与収入に基づき確定します。

 

個人支払い基数の上限と下限は、上海市が公布する前年度の全市従業員平均給与の300%と60%に基づき確定します。保険加入費用の比率は上海市の現行の規定に基づきます。

8.外来従業員がもともと加入していた綜合保険と新たに加入する城鎮基本養老保険との関係は?


外来従業員綜合保険弁法の規定では、綜合保険には労働災害保険(意外傷害)、入院医療、老人手当て等の3項目の保険待遇が含まれています。外来従業員の綜合保険加入期間中に、労働災害事故(或いは意外傷害)が発生した場合、職業病を患った場合、或いは非労働災害負傷で入院する場合は、規定に基づき相応の労働災害保険と医療保険を享受します。雇用者と外来従業員が養老保険を連続して1年間支払った後、外来従業員は老人手当て証明書を得ることができます。男性満60歳、女性満50歳となった時、老人手当て証明書に基づき、一度に老人手当てを受け取ることができます。


綜合保険と城鎮基本養老保険はともに社会保険に属しますが、両者には具体的な運用上の差異が存在し、加入対象、種類、支払基数、支払比率、享受する待遇条件や待遇レベルが異なります。綜合保険の医療と労働災害待遇は保険加入者が条件に合致した場合に支払われ、養老保険は支払い満1年後に支払われることになっています。よって、もともと上海市の総合保険に加入していた外来従業員が規定に基づき城鎮基本養老保険に加入する場合、その城鎮養老保険の支払い期間は城鎮養老保険加入日より起算します。

9.外来従業員がもともと外地で保険に加入していた場合、その養老保険はどのように上海市の城鎮基本養老保険とリンクしますか?


外来従業員が上海市で保険に加入した後、社会保険手続き機構が個人口座を開設し、支払い状況や支払い期間を記載します。現在、国家が省を跨ぐ養老保険の移転に関する規定を研究していることを考慮し、上海市も国家の規定の発表後、国家規定に基づき養老保険の移転手続きを行います。